シャープなのに温かい「刺し子風」素材の魅力
誉田屋源兵衛さんの代名詞とも言える「破れ格子」。
ブランドを代表するお柄ということもあり、店頭にもオンラインにも本当にたくさんの種類の反物が並んでいて、
見ているだけでうっとりしてしまいます🥰
黒、赤、白、緑といった鮮やかな無地の生地に、シンプルな単色のラインが引かれたもの。
銀箔や蛇柄(パイソン)でエッジを効かせたもの。
ガツンと力強くかっこいい「お遍路破れ格子」。
ピンクや水色といった優しく淡いお色味に、キリッとシャープなラインが描かれたモダンなものまで・・✨
どれも本当に素敵で、贅沢に迷いに迷った末、
私が最終的にお迎えしたのは「刺し子風の素材」でした。
この生地を選んだのには、3つのポイントがあります。
- ① キリッとしたお柄に宿る、ほっこりとした温かみ
「破れ格子」自体はとてもシャープで強い印象のお柄ですが、
刺し子風の素朴な質感が加わることで、どこか優しく、温かみのある絶妙な雰囲気に仕上がっています。 - ② 浴衣だけにとどまらない、長く着られる優秀な素材感
このほっこりとした贅沢な素材感のおかげで、夏の浴衣としてだけでなく、単衣(ひとえ)の着物風にして夏以外の季節にも長く着用できます。
(むしろ、真夏に1枚で着るには、少し生地が厚くて暑いかもしれません💦) - ③ どんな帯も優しく受け止めてくれる包容力
ベースがニュアンスのある優しいお色味なので、手持ちのどんな帯を合わせてもしっくり馴染みます。

↑近づいてみると、優しいほっこり感がよくわかります。
生地的には問題なく木綿のお着物として真冬も着られると思います⛄️
たとえ着物警察の方に叱られても、私は真冬にもウキウキで着ます😆

↑破れ格子の模様付近です。ふんわり感が伝わりますでしょうか?
パキッとした破れ格子ももちろんとってもカッコよくて素敵ですが、
ふんわり感のある生地に描かれた破れ格子も、温かみがあって素敵だと思います✨
十代目が最も愛するお柄 前へ進む勇気をくれる「破れ格子」
300年以上もの歴史を持つとされる、この「破れ格子(やぶれごうし)」。
江戸時代、規則正しく並んだ「格子柄」は、お上や役人といった体制側を象徴する柄だったそうです。
これにあえて反発し、格子をビリビリと「破る」ことで、
幕府の厳しい圧政に立ち向かう反骨精神や男気を示したのがこのお柄の始まりと言われています。
当時は、着ているだけでお咎めを受けるほど大胆な意匠だったとも伝えられており、
まさに「命がけの覚悟」を表すお柄だったのかもしれません💦
現代では、「自分の殻を破る」「閉塞感のある状況をぶち破る」という、
強いエネルギーや前進するパワーを象徴するデザインとして、多くの方々に愛されています✨
格子柄(チェック柄)は、古くから「碁盤の目」のように整然と並んでいることから、
邪気を通さない「魔除け」の意味を持つことでも知られています。
それをあえて崩した「破れ格子」には、単に身を守るだけでなく、
「自らの手で運命を切り開く」「停滞した空気を打破する」という、
よりポジティブな厄払いの意味合いも込められているそうです。
あの誉田屋源兵衛の十代目・山口源兵衛さんもインタビューの中で、
数あるお柄の中でこの「破れ格子」が一番お好きとおっしゃられていました🥰
このお柄を身に纏うだけで、身体の奥からパワーが満ち溢れてくるような、
そしてどんな魔物(?)からも守ってもらえるような気がして、本当に心強いです☺️
私の破れ格子は”癒し系”
一見すると強くて粋な「破れ格子」ですが、今回選んだ刺し子風の優しい素材感のおかげで、
私をそっと癒してくれる、特別な1枚になりました🥰
江戸の傾奇者たちのような「現状を打破するエネルギー」をもらえる気がして、
なんだか背筋がシャキッとします。
この破れ格子は着心地もふんわりとしてとっても気持ちがいいので、
旅の相棒としても活躍してくれそうです✈️
歴史のロマンと、たくさんのパワーが詰まった誉田屋源兵衛さんの破れ格子。
この破れ格子とともに、これからも凛と前を向いて歩いていきたいです☺️
